鞍馬口 かわはら歯科クリニック

京都市上京区上御霊前町411番地3
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【歯科衛生士が解説】歯間ブラシとフロス、両方使うべき?それぞれの役割と正しい使い分け

こんにちは!

京都市上京区 鞍馬口駅すぐの歯科医院 鞍馬口かわはら歯科クリニックの歯科衛生士 山元です。

今回は歯間ブラシやフロスの役割についてお伝えいたします。


「歯間ブラシとデンタルフロス、どっちを使えばいいの?」
「両方使うのはやりすぎじゃないの?」

毎日のオーラルケアでよく聞かれる疑問の一つが、歯と歯の間のケア用品の使い分けです。
歯ブラシだけで完璧に磨けていると思っていませんか?実は、歯ブラシだけでは歯垢(プラーク)の60%ほどしか落とせないというデータもあり、歯と歯の間、つまり「歯間」の汚れは意識的にケアしないと落としきれません。

この記事では、歯間ブラシとフロスの違いや特徴、使い方、併用のコツなどを予防のプロである歯科衛生士の視点で丁寧に解説します。
自分に合った方法で、今日から始められる歯間ケア習慣を見つけましょう。

1. なぜ歯間ケアが必要なの?

歯と歯の間には食べかすやプラーク(細菌のかたまり)がたまりやすく、虫歯や歯周病の発症源になりやすい場所です。にもかかわらず、歯ブラシではこの「歯間」にしっかり毛先が届きません。

プラークは、放っておくと歯石になり、歯茎を炎症させて出血や腫れを引き起こし、やがて歯を支える骨まで溶かしてしまうこともあります。これが進行すると歯周病となり、最悪の場合は歯が抜けてしまうこともあります。

歯間ケアを習慣にすることで、歯科疾患の予防はもちろん、口臭の防止、歯の黄ばみの軽減、全身の健康維持にもつながります。

2. 歯間ブラシとは?特徴と適したケース

▶特徴

歯間ブラシは、ワイヤーやゴム製のブラシを歯と歯のすき間に差し込んで使う清掃ツールです。
歯ぐきの境目(歯間乳頭部)に沿って汚れをかき出すことができ、とくに中高年層や歯周病リスクが高い人に有効です。

▶適しているケース

  • 歯ぐきが下がって歯間にすき間ができている人
  • ブリッジ・インプラント・矯正器具がある人
  • 40代以降で歯周病傾向のある人

▶メリットと注意点

  • ブラシで物理的にかき出すためプラーク除去力が高い
  • サイズ選びを間違えると出血や歯ぐきの損傷につながる

3. デンタルフロスとは?特徴と適したケース

▶特徴

フロスは、細い糸を使って歯の接触面をこそげ取るように汚れを除去します。
細いすき間にも入りやすく、若年層や初期虫歯予防に最適です。

ホルダー型(Y字・F字)と指に巻く糸巻き型があり、初心者はホルダー型が扱いやすいです。

▶適しているケース

  • 若くて歯間が狭く健康な歯ぐきを持つ人
  • 前歯や接触の強い奥歯の虫歯予防
  • 初めて歯間ケアをする人

▶メリットと注意点

  • 歯面に沿って汚れをしっかり落とせる
  • 力を入れすぎると歯ぐきを傷つける恐れあり

4. 両方使うべき?歯科衛生士の見解

結論から言えば、「併用がベスト」です。
なぜなら、歯間ブラシとフロスでは届く場所と清掃効果が異なるため、それぞれを補完し合うような関係にあるからです。

たとえば、前歯のようにすき間が狭く歯の接触が強い部位はフロスが適し、奥歯や歯ぐきが下がって隙間がある部分は歯間ブラシが活躍します。

歯科医院では、患者さんの口腔内の状態に応じて、併用をすすめることが一般的です。
使い分けることで、清掃効率もアップし、より高い予防効果が得られます。

5. 正しい使い方と順番

▶推奨される順番

  1. フロスで歯の側面の汚れをこすり取る
  2. 歯間ブラシで隙間の大きい部分を掃除
  3. 仕上げに歯ブラシで全体を磨く

この順番で行うと、プラークを効率的に除去でき、フッ素入り歯磨き粉の効果も最大限発揮できます。

▶使用頻度とタイミング

  • 毎食後が理想ですが、最低でも就寝前に1回
  • 初心者は週2〜3回からでもOK。継続が何より大切

6. フロス・歯間ブラシの選び方のコツ

  • 歯間ブラシはサイズ選びが重要
     → すき間に「抵抗なく入る」サイズを選ぶ。きつすぎると出血や破損の原因に。
  • フロスは目的に応じて種類を使い分け
     → 接触が強い部分には「ワックス付きフロス」、広い部分には「テープタイプ」が使いやすい。

歯科医院で自分に合ったサイズを提案してもらうのが理想です。
自己判断で合わない道具を使うと、かえって歯や歯ぐきを傷つけてしまう場合もあるため注意しましょう。

7. よくある質問(Q&A)

Q. 歯間ブラシを毎日使っても大丈夫?

A. 適切なサイズと使い方であれば、毎日使用して問題ありません。ただし、強くこすりすぎると歯ぐきを傷めるのでやさしく使用しましょう。

Q. フロスで出血するのは使いすぎ?

A. 最初は出血することがありますが、歯ぐきの炎症が改善されると自然と止まります。出血が続く場合は歯周病の可能性もあるので歯科医院で相談を。

Q. 使い分けが難しいときは?

A. 最初は「フロスだけ」「奥歯だけ歯間ブラシ」など、自分がやりやすい場所だけでもOK。続けることが何より大切です。

【まとめ】歯間ケアは未来の歯を守る自己投資

歯間ブラシとデンタルフロスは、それぞれ異なる特長を持った大切なケア用品です。歯の形や歯ぐきの状態によって、必要な道具や使い方は変わります。

理想は、フロスと歯間ブラシを適切に使い分け・併用し、歯ブラシだけでは届かない部分をしっかり清掃すること。

  • 「どちらか迷ったらフロスから」
  • 「隙間があれば歯間ブラシ」
  • 「できれば両方をバランスよく使う」

これが、歯を失わない人生にもつながる最もシンプルなルールです。

今日から少しずつ、あなたの歯間ケアを見直してみませんか?


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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