鞍馬口 かわはら歯科クリニック

京都市上京区上御霊前町411番地3
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歯が折れたときの応急処置とは?正しい対応とNG行動を徹底解説

こんにちは!

京都市上京区 鞍馬口駅すぐの歯科医院 鞍馬口かわはら歯科クリニックの院長 川原です。

今回は歯が折れてしまった時の対応についてお伝えいたします。


転倒やスポーツ中のアクシデント、交通事故、あるいは硬い食べ物を噛んだときなど、日常生活の中で歯が折れてしまうケースは意外と多く見られます。
突然の事態に驚き、どうすればよいのかわからず焦ってしまうかもしれませんが、歯が折れたときの応急処置を適切に行うことで、歯を元通りに戻せる可能性が高まります。逆に、誤った対処をしてしまうと、取り返しのつかない結果になることも。

この記事では、「歯 折れた 応急処置」「歯 折れた 保存 方法」など、検索されやすいキーワードをベースに、応急処置の具体的な手順やNG行動、歯科医院での治療内容までをわかりやすく解説します。
自分や大切な人の歯を守るため、正しい知識を身につけましょう。

1. なぜ歯が折れるのか?主な原因とは

まずは、歯が折れる(破折)原因について見ていきましょう。以下のようなケースが代表的です。

● 外傷によるもの

転倒、衝突事故、スポーツ中の接触など、物理的な衝撃によって歯が欠けたり折れたりします。特に子どもは転びやすいため注意が必要です。

● 食べ物や硬い異物

煎餅や氷、骨付き肉など硬いものを噛んだ拍子に歯が欠けてしまうことも。

● 歯の劣化・病気

虫歯や歯周病などにより歯が脆くなっていると、わずかな力でも破折の原因になります。

● 歯ぎしりや食いしばり

慢性的な負荷が歯にかかることで、歯の根元に亀裂が入りやすくなります。

2. 歯が折れたときの正しい応急処置(保存版)

事故が起こったときは、まず慌てず、次のような手順を踏むことが重要です。

① 折れた歯の破片を探す

歯の破片が落ちていれば、まず清潔な状態で確保しましょう。再接着が可能なケースもあるため、捨てないことが鉄則です。

② 歯の破片をやさしくすすぐ

汚れがある場合は流水で優しく流すだけにとどめましょう。こすったり消毒液につけると、再生に必要な細胞が傷つくことがあります。

③ 歯の保存方法:乾燥が大敵

折れた歯の破片は乾燥させてはいけません。以下の方法で保管するのがベストです。

  • 牛乳に浸す:歯の細胞を保護する成分が含まれており、理想的な保存液です。
  • 生理食塩水につける:病院にある場合に限ります。
  • 口の中に含む:成人であれば、唾液中に入れて頬の内側などに保管することも可。ただし、小さな子どもには誤飲の危険があるためNG。

④ 出血している場合の止血法

ガーゼやティッシュを清潔にして、5~10分程度やさしく圧迫しましょう。強く押さえると出血がひどくなる可能性があるため注意。

⑤ なるべく早く歯科医院へ

応急処置後は、30分以内の受診が理想です。1時間以上経過すると歯の細胞が死んでしまい、再接着が難しくなることがあります。

3. やってはいけないNG行動5選

折れた歯の扱いには慎重を要します。次のような行動は絶対に避けてください。

  1. 乾いたティッシュやガーゼに包む
    →乾燥が進み、再植不可能になります。
  2. 歯をこすって洗う
    →歯根膜など重要な組織が失われる恐れがあります。
  3. 市販の接着剤で歯をくっつける
    →接着剤は口腔内には使えません。かえって治療を難しくします。
  4. 様子を見るだけで放置する
    →神経が露出している場合は感染や炎症の危険があります。
  5. 自己判断で治療を進める
    →歯は一度傷つくと元には戻りません。必ず専門医の判断を仰ぎましょう。

4. 歯科医院で行われる治療法

歯の破折の状態によって、歯科医院での治療内容は異なります。

■ エナメル質の破折(表面だけ)

  • レジンやコンポジットレジンによる修復
  • 見た目も自然に仕上がるため、1回の通院で完了することもあります

■ 象牙質・神経まで達している場合

  • 神経を保護する処置、もしくは根管治療(神経除去)
  • クラウン(かぶせ物)での補強が必要になることも

■ 歯根まで折れている場合

  • 抜歯が必要になるケースも
  • ブリッジやインプラント、入れ歯による補綴治療が行われます

5. 応急処置が成功すれば歯は残せる

「歯が折れたらもう終わり」と考えてしまいがちですが、早急かつ適切な応急処置ができれば、折れた歯でも再接着できる可能性があります。
特に永久歯の場合、保存の成否は今後の人生に大きく影響するため、応急処置の重要性は非常に高いと言えます。

6. よくある質問(Q&A)

Q. 折れた歯をティッシュで包んでもいい?

A. NGです。ティッシュでは乾燥が進みます。牛乳がなければ、口の中での保存が推奨されます。

Q. 歯が折れても痛みがなければ放置していい?

A. 痛みがなくても神経が露出していたり、内部で炎症が起きていることがあります。放置はせず早めの受診が大切です。

7. 子どもと大人で異なる対応ポイント

歯が折れた際の基本的な応急処置は子どもも大人も共通していますが、いくつか異なる点に注意が必要です。

● 子どもの場合(乳歯・永久歯)

子どもは乳歯と永久歯が混在する時期があり、どちらの歯が折れたかによって対応が変わります。

  • 乳歯の場合:無理に元に戻そうとせず、自然に抜ける場合もあります。誤って飲み込むリスクもあるため、落ち着いて歯科医院へ。
  • 永久歯の場合:基本的に大人と同じように保存・再接着の対象になります。年齢が低いほど再接着の成功率が高いとされます。

● 大人の場合

大人はすべて永久歯のため、歯を保存し適切に処置すれば長く使い続けられる可能性があります。また、高齢者は歯周病によって歯が脆くなっていることも多く、骨の状態によって治療法も変わるため、受診時には年齢や既往歴も伝えるとよいでしょう。

このように、年齢や歯の種類によって対応が変わるため、歯科医師にできるだけ詳しく状況を伝えることが重要です。

まとめ

歯が折れてしまったとき、**一番大切なのは「慌てず、正しい行動をとること」**です。歯の破片を探し、乾燥させずに牛乳などで保存し、なるべく早く歯科医院を受診することが治療の成功につながります。
折れた歯でも、状態によっては再接着が可能であり、元のように機能させられるケースもあります。

特に大切なのは次の3つのポイントです。

  1. 乾燥させない
  2. こすって洗わない
  3. 30分以内の受診を目指す

また、子どもと大人で対応方法に違いがあることも重要なポイントです。
子どもは乳歯か永久歯かを判断し、大人は歯周病や年齢による口腔内の状態も考慮しながら、治療方針が立てられます。受診の際には、事故の状況、破片の保存方法、受傷からの時間、年齢や既往歴なども歯科医に正確に伝えましょう。 事故や外傷は予期せぬタイミングで起こりますが、あらかじめ応急処置の正しい知識を知っておくことで、歯を守れる可能性が格段に高まります。ご自身だけでなく、ご家族やお子さま、周囲の人の万が一に備えて、この記事の内容を共有しておくこともおすすめです。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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